既にあるその「住空間」を編集する時代が来ています。

既にあるその「住空間」を編集する時代が来ています。

2019年7月21日 | 投稿者 |

7月も後半ですが、まだまだジメジメした広島で、今日も図面と睨めっこのマンションリノベーションマスター、城代です。

窓の外は梅雨模様

窓の外は梅雨模様

前回、前々回、ぜんぜん前回と3回に分けて、私が作るマンションリノベのモデルルームはどんな空間になるのかをイメージとして語らせていただきました。
その三回を読み直して文字数を数えてみると、何と約5,000文字! 原稿用紙で25枚、これはもう…文豪?
な、訳はありませんが、その後、皆様に新たにお届けできる有意義な、目からウロコのリノベ情報がまだまだ溜まってきていませんので、今日は私が大事にしている本、(城代は結構本読みます)の中から私が痛く感銘を受けて、思わずその文書の中の「住空間」という単語を社名にしてしまた一文を掲載させていただきます。
ぜひ一度お読みいただけると幸いです。

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私見だが、日本の住空間に関しては「土地付き一戸建て住宅」の購入を目標とする習性はそろそろ切り替えた方がいい。
自由に売却できず、そこに住まわなくてはいけないのであればその土地が自分の資産であろうとなかろうと関係ない。むしろ空間そのものの質にもう少し目を開いた方がいい。
そのためには住空間を生活に合わせて「編集」するという発想を持つことが合理的であろう。基本的には床、壁、天井、キッチン、バス、トイレ、通信インフラ、収納、ドア、建築金物、家具、照明そして様々な生活雑貨で、生活空間は編集できる。そこに土地は入らなくていい。
特に都心部ではそうだ。今後は古いビルなど、構造やインフラは問題ないがインテリアが古臭くなってしまう建築物が数多く発生する。ヨーロッパの古都など、建築物の建て替えが強く規制されているような場所では、みな上手にその中のインテリアを再構築して住んでいる。建築物の構造を「スケルトン」と呼び、内側の生活空間を「インフィル」と呼ぶ。このインフィルを自在に編集する能力が啓発されていくとするならば、日本の住空間にも期待が持てる。この生活の基盤である住空間に対する意識水準の高まりは、おそらくあらゆるマーケティングのベースとなる生活者の意識レベルを活性化していくのではないか。そういうところから、独特の生活文化が生み出せるかもしれない。

-「デザインのデザイン」 原研哉 著 岩波新書 からの抜粋-
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この文書の中の「土地付き一戸建て住宅」とは私の解釈では、建売住宅やデベロッパーが量産するその時代時代のマスマーケティングで設計された金太郎飴的な新築分譲マンションの事を指すのだと解釈しています。スケルトンが古い、新しいではなく、そこに既にある空間(インフィル)の質にこだわる、インテリアを自在に編集する能力、そこにどんどん磨きをかけていきたいといつも考えています。

住空間を編集するリノベーション

住空間を編集するリノベーション